海の水深データが欲しいということで、探してみたら
日本海洋センターに500mメッシュの
海底地形データがありました。緯度経度2度ずつの範囲でしかダウンロードできないのがなんとも面倒ですが…、データ全部欲しがるのは私だけ?
500mメッシュと書いてありますが、ダウンロードしたデータはWGS84(緯度経度)です。500mメッシュと言っている投影座標系は何なんだと調べてみたら「ランベルト正角円錐図法(二標準緯線)」でした。うむ、知らない…。とりあえず、ArcGISのプロジェクションファイルの中で近そうなのは「
ランベルト正角円錐図法(日本中心)」です。標準緯線というのは投影面と地球が交わる線なのですが、一つの線で接するのか、交わる線が二つになるのか二種類あります(一標準緯線は二標準緯線の特別な場合ですね)。TNTmipsが「
TNT入門 地図投影の概要」を公開していてとても分かりやすかったです。
ArcGISのプロジェクションファイルの作成はいくつか方法があるのですが、シェープファイルの新規作成をする過程で「空間参照プロパティ」で「新規作成」したり、似たものを取り込んで「編集」するのが楽だと思います。慣れていれば、.prjファイルをテキストエディタで直接開いて修正するのも良いです(もちろん、プロジェクションファイルを作成しても座標値は変わりませんから、投影変換もお忘れなく…)。
今回は地理座標系は「WGS84」で、その他に下記のものを入れました。
False_Easting:0(東距)
False_Northing:0(北距)
Central_Median:141.5(中央子午線)
Standard_Parallel_1:36.0(標準緯線1)
Standard_Parallel_2:44.0(標準緯線2)
Scale_Factor:1.00(縮尺係数)
Latitude_Of_Origin:0(原点経度)
上記は
こちらの領域1の場合です。領域2,3の場合は下記を入力。
領域2(標準緯線1, 標準緯線2, 中央子午線)=(31.0, 37.0, 136.0)
領域3(標準緯線1, 標準緯線2, 中央子午線)=(25.0, 29.0, 127.0)
地理座標系のWGS84から投影座標系の「ランベルト正角円錐図法(WGS84)」に投影変換してみると、誤差±50cmくらいで500mピッチになりました。誤差が出てしまうのは、ランベルト正角円錐図法で作成したメッシュをWGS84(緯度経度)に変換した際の有効数字が少ないからだと思います。変換してないデータも公開してくれれば良いのに残念です。
普段は海のことを忘れて生活していますが、海底地形見ていると、私たちがいるところは本当に、たまたま"地上"なだけなんだなぁと思いますね。