反省ばかりしていても仕方ないのですが、さっさとまとめて次へGO!というわけで、もう少し今回のハンズオンで学んだことを書いてみます。
そもそも、ハンズオンのタイトルは「QGIS(中級編)QGISで空間解析」で内容は「QGIS上でできるベクタ&ラスタでの空間解析各種」でした。となると「ラスタデータにはこんな種類があって、こうすれば彩色できます」では解析がありませんから不十分。地形解析&データの抽出をして、統計解析のお膳立てまでは最低限しようと考えました。質問やトラブルも想定して70分の内容にしていたのですが、この内容で70分でついてこられたのは午前に画像解析のコースを取っていた5人だけでした。午前にQGISの初級コースを取っていた15人には「ラスタ入門」な話がまず必要だったと思います。でも、「ラスタ入門」だけで70分は必要ですね。
中級としてベクタとラスタの解析を同時に行うのも無理があったのかもしれません。ベクタに関しては中級の解析をして、ラスタは入門的な内容でQGISでラスタも扱えるんだなぁと感じてもらえるくらいが「中級」として適切ですね。つまり、「ラスタ入門」は「QGIS中級」だってことです。「ラスタ中級」を目指したので、「QGIS上級」になってしまいました(GRASSプラグインはQGIS超上級ってこと?)。
今回のベクタ・ラスタの内容をそれぞれ3時間ずつで行えば適切では?という意見は、まさにその通りです。でも、2クラスは用意できなかったし、どうしてもラスタ解析入れたかったのですよね。5mDEMだって公開されたことだし(本当は5mDEMでやるつもりだったのですが、途中で5mにする意味ないなと気がついてやめました。助かった…)。
やはり、ラスタに関しては「ラスタ入門」(ラスタとは?、データの種類、色々な彩色)と「ラスタ解析」(地形解析、ベクタのラスタ化、データ抽出、投影変換)として、最低でもそれぞれ3時間ずつ取る必要があるかなと思います。
手元の資料と実際の流れが前後した部分もあり、反省点も多いですが、「QGISでもけっこうラスタ解析が出来ると分かった」とも言ってもらえたので、それなりに役目は果たせたかなと思います。今回はコマンド追加になってしまいましたが、ラスタへのスナップがGUIで出来るようになればもう、バッチリ。ゾーン統計なプラグインもそろそろ出てくるようなので、そうすればより使いやすくなると思います。
それにしてもね、QGISのラスタに関する情報って本当に少ないよね。英語でもあんまりないのだ。けっこう調べて頑張って作ったので、実習資料もジャンジャン使ってもらえたら嬉しいです。自習用ではないけれど、受講者以外でも使えるように今回はデータの配布許可も取ったのでデータつき。「ラスタ入門」ではないので、やっぱりそれなりにラスタデータを扱ったことのある人が対象になってしまいますが、こちらへ置いておくので、ラスタ解析に興味のある方はチャレンジしてみて下さい(約70MBです)。
https://dl.dropbox.com/u/1838363/QGIS_RAS.zip